10年程、ビスクドールを作っていたことがありました。
小さな頃からお人形が本当に好きだったわたしです。
社会人になって間もなく、ビスクドールに魅せられて、寝ても醒めてもビスク・・・の頃がありました。
お人形にある種の幻想を持っていたわたしは、お人形づくりに心底のめり込みましたね・・・。これは完成すると18-19cmのお人形です。
小さめの子はオールビスクで各パーツを作ることが可能です。
パーツはTinyBetsyやPFと同じように、ゴムで繋ぎます。
このままの状態で飾っているのも好きで(ちょっと可哀想?)ずっとこのままの子です。
ここではビスクドールの専門的な事柄を、少しだけお話ししようと思います。
アンティークドールが苦手な方や怖い方、ごめんなさいね。
ビスクとは、
フランス語のビス(2度)キュ(焼く)に由来します。
素焼きした磁器にうわぐすりを掛け、
二度焼きした人形のことでした。
陶磁器の頭を持つお人形が誕生したのは
フランス18世紀の後半です。
人間の肌により近い質感を追求して、
19世紀に華を咲かせました。
貴族からブルジョワジーへ
高価なお人形から優雅で華麗なものへ
[ビスクドールの作り方]
モールド(型)に泥状の粘土液を流し込む
↓
乾燥したらモールドからはずす
↓
肌に磨きをかけ
目や首やピアスホールや頭をくり貫いて穴を開ける
↓
窯に入れ1200℃程で8-9時間焼く
↓
磨きをかけ、肌の色を掛ける
↓
★730℃程で焼く
↓
磨きをかけ、メイクをする
↓
★同様に焼く
↓
メイクが完成していれば瞳を入れ
ヘッドを作りウィッグをかぶせて
ボディーを繋ぎお洋服を着せて完成
(メイクが完成してなければ、何度でもメイクを重ねて焼く)
肌はどこまでも人に近く、透明で美しく... (画質変更で写真にムラが><;)
この顔がわたしの一番最後の作品になります。
磁器になる液やボディーはアメリカから(オールビスク意外)、
瞳はイギリス製のガラスのものが最高といわれ、全て輸入品を使っています。
作業中、グチャグチャのわたしの部屋の写真-*
たぶん人形展の前でパニックになってた時です(笑
作るということは、好きなお人形を手にすることが出来るだけではなくて、
この手でこの世に新しいヒトガタさんを生み出すことが出来る。(怖;
うふふ♪ 部屋の片隅でひとつの空間、世界を確実につくりだすのです。